試験シケンT 問題モンダイ7
日本語教育能力検定試験T問題7 【誤用の種類】
  モン1 習得シュウトク過程カテイでは「逆行ギャッコウ」とばれる現象ゲンショウなどがおこる。     【はま先生解説センセイカイセツ
    逆行ギャッコウレイとして適当テキトウなものをエラ       正解セイカイ 問1 逆行の例
逆行とは、逆に行くこと、つまり、できていたはずのものがまたできなくなること。
1 会社カイシャマエ」とうべきところで、「マエ会社カイシャ」と語順ゴジュン反対ハンタイになる
2 「2020ネン10ガツ25ニチ」とうべきところで、「25ニチ、10ガツ、2020ネン」のように 選択肢1
3 どもにタイして「ワンワン、き?」のように幼児語ヨウジゴミジカブンう。 英語など学習者の母語で日本語の言葉を並べてしまった誤用かと。
4 「おいしかったです」とえていたが、「おいしいでした」とうようになる。
選択肢2
これも選択肢2と同じく学習者の母語の影響が表れています。
選択肢3
学習者の習得の過程で幼児語は普通現れないです。
選択肢4
言えていたものが言えなくなる、これが逆行。
逆行ギャッコウ:バックスライディング 赤本アカホンP327
  トイ2 文法的ブンポウテキ正確セイカクさにかかわる誤用ゴヨウレイとして適切テキセツなものをエラ   不正解フセイカイ 問2 文法的な正確さに関わる誤用の例
1 具合グアイはどうかとかれたサイに)「アタラしいクスリ風邪カゼナオしました。もう大丈夫ダイジョウブです。 選択肢1
2 ミチマヨって通行人ツウコウニンタズねるサイに)「すいません、ワタシはどこにいますか」 「薬が風邪を治した」という文に文法的な不正確さはないです。
3 昨日キノウ出来事デキゴトハナサイに)「テストをけているウチに、携帯電話ケイタイデンワりました。」
4 警察ケイサツ盗難トウナントドをするサイに)「ダレかがワタシのパソコンをヌスみました。」 でも日本語ではこのような言い方をしません。学習者の母語の影響でしょう。
日本語では自分に近いものを主体にして表現します。
自分の外にある薬よりも自分のなかにある風邪を主語にした方がよさそうです。
例)風邪は治りました。
選択肢2
「駅への道を教えてくれませんか」よりも「私はどこにいますか」のほうが簡単です。
これは第二言語の習得過程で、適切な表現ができずに単純な文で言っているのですね。
文法的に不正確ではありません。
選択肢3
「ときに」を使うべきなのに「うちに」を使ってしまった文法的誤りです。
選択肢4
これも選択肢1と同じように日本語では自分を主体にしていいます。
例)パソコンが盗まれました。
よって、答えは3
  トイ3 誤形成ゴケイセイレイとして適当テキトウなものをエラ       不正解フセイカイ 市川保子編著『日本語誤用辞典』では、
学習者の誤用を「脱落・付加・語形成・混同・位置・その他」の6種類に分類しています。
表出ヒョウシュツした発話ハツワ誤用ゴヨウ   発話意図ハツワイト正用セイヨウ    
1 目上メウエヒトタイして尊敬ソンケイすべきだ 目上メウエヒト尊敬ソンケイすべきだ   脱落
2 必要ヒツヨウならタカかってもいます。 必要ヒツヨウならタカくてもいます。   当該項目を使用しなければいけないのに使用していない誤用。
3 昨日キノウからネツ38がある 昨日キノウからネツが38ある   その項目がないと非文法的になる場合と、非文法的ではないが、適切ではないという場合がある。
4 会議カイギ途中トチュウセキから 会議カイギ途中トチュウセキった   付加
脱落とは逆に、当該項目を使用してはいけないところに使用している誤用。
誤形成
「したがって」を「たしがって」にするなどの形態的な誤り。
混同
助詞「は」と「が」、接続詞「そして」と「それで」などのように、当該項目を他の項目と混同していることによる誤用。
位置
当該項目の文中での位置がおかしい誤用。
その他
以上の五つに属さないが、当該項目と密接に関係すると判断される誤用。
選択肢1
「に対して」と「を」という助詞を混同した誤りです。
選択肢2
高いの「て形」の形を間違っているので誤形成です。
選択肢3
「が」の位置の誤りです。
選択肢4
「から」と「を」という助詞を混同した誤りです。
よって、答えは2
  トイ4 母語ボゴ影響エイキョウカンガえられる発音ハツオン誤用ゴヨウレイとして適当テキトウなものをエラ 偶然グウゼン正解セイカイ 問4 母語の影響が考えられる発音の誤用の例
1 英語母語エイゴボゴ話者ワシャが「電線デンセン」とったつもりが「テンセン」にこえる こういう知識問題に時間をかけても仕方がないので、わからなかったスキップすべき問題です。
2 韓国語カンコクゴ母語話者ボゴワシャが「苦労クロウ」とったつもりが「クノウ」にこえる
3 タイ母語ボゴ話者ワシャが「ハナ」とったつもりが、「アナ」にこえる 選択肢センタクシ1
4 スペイン母語話者ボゴワシャが「ヤマ」とったつもりが、「ジャマ」にこえる 英語母語エイゴボゴには有声ユウセイ無声ムセイ区別クベツはある。Densen Tensen 母語ボゴ影響エイキョウではない
選択肢センタクシ2
※はま先生センセイでも解答カイトウ不明フメイ [kɯroɯ] と[kɯnoɯ] rがnになっている
歯茎シケイはじきオン歯茎シケイ鼻音ビオンになっている
公式回答コウシキカイトウは4だそうだ 選択肢センタクシ3
[hana]が[ana]になっている。 [h]が欠落ケツラクしている
選択肢センタクシ4
[jama]が[dzama]になっている。硬口蓋コウコウガイ半母音ハンボイン歯茎硬口蓋シケイコウコウガイ破擦音ハサツオンになっている
  トイ5 「学習者ガクシュウシャ言語ゲンゴ処理ショリストラテジー」のうち、付加フカのストラテジーのレイとして 学習者の言語処理ストラテジーのうち付加のストラテジーの例
    適当テキトウなものをエラ         正解セイカイ 言語処理のストラテジー?
1 「うちにはテレビがない」とうべきところを「うちにはテレビがあるじゃない」 付加のストラテジー?
聞いたことのない言葉に戸惑います。
2 友達トモダチアソぶ。そのヒト日本人ニホンジンだ」とうべきところを「友達トモダチアソぶ。あのヒト
 は日本人ニホンジンだ」と そんな時はわかる言葉から考える。
3 イエマエハナシをしました」とうべきところを「イエマエハナシをしました」とう。 言語処理とは、言葉をどうやって扱うか。
4 ナニカンガえられません」とうべきところを「ナニカンガえれません」とう。 ストラテジーとは、工夫。
付加とは、付け加えること。
言語処理ストラテジーの付加のストラテジーとは「言葉を扱うときに何かを付け加えること」と推測
付加のストラテジーとは、ひとかたまりの語に機能を持たせて、その機能を使いたいときにその語を付加するというストラテジーのことです。
                       
例1)「かった」=過去形という機能を持たせて、「おいしいかった」「きれいかった」という。      
                       
「い」を落として「おいしかった」といったり、ナ形容詞には「でした」を使ったりだと複雑なので、      
シンプルなマイルールを作る。それが付加のストラテジー              
各選択肢を見て、付け加えているものを探します。
選択肢1
「あるじゃない」は、「ある」に「じゃない」を付け加えています。
選択肢2
「その」が「あの」になっています。付け加えてはいません。
選択肢3
「で」が「に」になっています。付け加えてはいません。
選択肢4
「考えられません」が「考えれません」になっています。
付け加えるどころか「ら」が抜かれています。ら抜き言葉です。
よって、答えは1