言語間対照 |
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2021年11月13日 |
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比較言語学:祖語と子孫の語の関係を、主に音韻の面から比較検討していく言語学 |
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(例)口語ラテン語から同じく派生した、スペイン語とポルトガル語を比較する |
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対照言語学=対照研究:祖語が異なる語の諸要素を比べて研究する言語学 |
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(例)スペイン語と日本語 |
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言語が違っても、話し手が言いたいことは同じなので、色々比較が可能となる |
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違いを明らかにしつつ、両語の似ている点にも注目すべきである。 |
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「見える」=「see」:わかるという意味もある:目に入る事を把握することが |
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認知活動のプロセスとして必要不可欠であるため。 |
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日英の音声の対照:ロサンゼルスとLos Angeles |
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日本語 |
ロサンゼルス:日本語は高低のアクセント。英語に由来する多くの6拍語と同じく |
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後ろから3拍目が低くなる、中高型のパターン。 |
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(例)アンドロイド・インドネシア |
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開音節言語:すべての拍は母音で終る。イタリア語と同じ。促音と撥音は別 |
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日本語は子音では終わらないので、音を聞くように指導する |
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strike→sutoraikuと変化させることで、カタカナ語から語彙を増やせる |
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英語 |
Los Angeles:英語は強弱アクセント。先頭の母音Aにストレスが来る。 |
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閉音節言語:すべての語尾は、基本的に子音で終る。中国語、韓国語と同じ |
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tuna,tomatoなどの例外はある。 |
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Aは「æ」という日本語に無い発音記号となる。 |
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英語圏の学習者は自国の多くの母音を「あいうえお」に当てはめることになる |
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シラブル:英語での音の数え方では、4拍となる。 |
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日英の語彙の対照 |
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語彙:その言語の話者がその世界をどのように切り取ったかという結果 |
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くぼみ:輪郭だけで実態は無い |
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霧:物なのか、現象なのか曖昧 |
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世界認識:世界の切り取り方は、言語によって必ず差がある |
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齟齬が違う言語のペアで、意味範囲が完全に一致することは無い |
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(例)天国ーHeaven かなり似ているけど、厳密には違う |
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来るーcome
「相手のいる場所へ行く」 |
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会いに行きます=I am coming. |
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行く・帰る・なども直訳をすると、意味にずれが出来る |
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パソコンーpersonal computerの省略の形 |
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バックミラーー和製英語 |
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日英の文法の対照 |
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語彙と同様に文法も「世界の切り取り方」が影響をする |
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非文:文法的に正しくない文章 |
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文法的に正しくても、そうは言わない分が出来る。 |
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日本語 |
感情の表出に関して主語を内在させる |
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○悲しい。 ×わたしは悲しい。とは言わない |
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外界の基本的な認識が、自分が主観的に見ている世界 |
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※見ているシーンに自分はいない |
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英語 |
感情の表出に関して主語を明らかにする |
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○I am sad. × Sad.だけで言う事は無い |
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外界の基本的な認識が、存在する自分も含めて客観的に |
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世界を認識している。 |
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※見ているシーンに自分もいる |
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主語の内在・顕在の例 |
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尊敬語:話し手を含むウチの存在には用いない |
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夕食を召し上がった。ソトの誰か。He,she,
they |
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謙譲語:話し手を含むソトの存在には用いない |
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夕食をいただいた。:ウチの誰か。I または we |
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日本語の助詞・複合助詞と英語の前置詞・複合前置詞 |
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(例)「に」-「at」 |
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テンスの対照 (例)「た」-過去形 |
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文脈指示の問題 (例)「それ・あれ」-「that」 |
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修飾の違い |
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日本語は必ず就職は前置される |
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おいしいケーキ |
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彼女がわたしに作ってくれたケーキ |
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英語は1語なら前置、2語以上は後置される |
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a delicious cake |
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a cake which she made for me |
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日英の言語行動の対照 |
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言語行動:ことばを使った人間の伝達行動 |
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対照される要素:相槌・あいさつ・褒め言葉 |
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会話における相手の名前を呼ぶ回数 |
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英語圏話者は自分の発話の終わりに相手の名前を付加するケースが多い |
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英語を学ぶ人は最初の5分に相手の名前を10回言うイメージ |
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外国人留学生には、極力「I」を言わないようにする |
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(例)Where
am I ? → × 私はどこにいますか
○ここはどこですか |
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※日本語は二人称のバリエーションが多い:名前で呼ぶ/役職で呼ぶ |
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英語はバリエーションが少ないので、名前を付加するという可能性がある |
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非用: |
目標言語の表現に直接相当するものが母語に無い場合、使いにくい為に、避けたり |
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言い換えたりするもの。 |
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恩恵の授受という発想:「テ形+やりもらい動詞」=「〜てもらう」「〜てくれる」 |
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という発想を言語化する習慣がないので、使いにくく、通常のテ形だけにしたり |
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別の言い方をしたりする非用がみられる。 |
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回避や間に合わせの非用は見つけにくく、自然な感じが残るので根の深い問題 |
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日中・日韓の対象研究は英語に劣らずそれ以上に盛んである |
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ウクライナ語-タミル語、デンマーク語-ラオス語など世界中の言語で進んでいく |
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