誤用分析 |
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2021年11月10日 |
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教え手の認識 |
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学習者が誤用をするのは悪く無い。 |
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全ての誤用はそれをマスターするまでの当たり前の現象。 |
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誤用はダメ、悪いという認識から脱却する必要がある。 |
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P・コーダ:イギリスの応用言語学者 |
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誤用の必然性と誤用は否定されるべきでなく、生産性に満ちたものと指摘した。 |
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誤用分析の研究の先駆けとなり、母語が異なる学習者の共通の誤用に気づき |
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これが、中間言語の考えにつながる。 |
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学習者の捉え方による誤用の分類 |
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□ミステイク:知っているけど間違えた偶発的な誤用 |
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「うっかり」 |
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□エラー:間違った事を正しいと信じてずっと使い続ける誤用 |
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「勘違い」 |
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ローカル・エラー:聞き手が意味を解釈する上でさしたる影響が無いエラー |
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検定試験で「かばん」のアクセントの誤り |
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かばんがどのアクセントでも聞き手が困難を覚える事は無い |
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グローバル・エラー:誤用の為に相手が意味理解に支障をきたすようなエラー |
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検定試験で「そうですか」のイントネーションの誤り |
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イントネーションは話し手の意図を反映するので誤解が生じる。 |
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文法上の誤用:脱落・付加・誤形成・混同・位置・その他 |
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「新しいの本」「きれいくない」:イ形容詞とナ形容詞の取り違えで「混同」の誤用 |
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発音の誤用:母語別に一定の傾向がみられる |
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タイ語:支度(したく)→ちたく |
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韓国語:挫折(ざせつ)→じゃせつ |
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社会言語的観点からの誤用 |
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「ご苦労様でした」を社長に使う |
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非用:特定の使いにくい表現を避ける誤用 |
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日本人なら当然使うべきところで当該の表現を使わず避けるありようのカテゴリー |
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「電車で足を踏まれた」受身の言い方が無い母語の場合代わりに |
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「電車で誰かが私の足を踏んだ」という表現で代用する。 |
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談話の中での誤用判断 |
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「私が送りました」という1文だけでは、誤用だと思いがちだけど、 |
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A:山田さんそのメール誰が送ったの |
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B:私が送りました |
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という流れなら誤用にはならない。 |
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誤用の原因と指導 |
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転移:学習者の母語から日本語への転移によって生じる誤用 |
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言語間エラー:英語の組み合わせや語順に影響されて日本語で誤用を起こす |
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in front of restaurant 前のレストラン |
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言語内エラー:自然習得した学習者が、助詞を使わずに簡略化しようとする傾向がある |
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学習者の母語に関係なく日本語そのものにかかわり内在するエラー |
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「平野さんこれ買った」※助詞の省略 |
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過剰般化:特定の規則を例外にも適応する |
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「正しいである」→名詞やナ形容詞+可能の「である」をイ形容詞に使うエラー |
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簡略化:ルールを単純化してしまう。 |
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ら抜きことば・・母語話者でも簡略化をたどる傾向がある |
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指導に関しては、どの誤用について、こうすれば良いという手順や正解は無い。 |
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